なぜ膵臓がんは「最も難治のがん」と呼ばれるのか。大阪がん循環器病予防センターの伊藤壽記所長は「通常の検診でも、超初期であれば見つけられないことが多く、その結果処置が遅れてしまう」という――。(第3回) ...
5年生存率では、男性8.9%、女性8.1%と極めて低く、ほかのがんと比べても圧倒的に低いのがわかります。胃がんは男性67.5%、女性64.6%、大腸がんは男性71.7%、女性71.9%ですからかなりの違いですよね。
膵臓がんは、浸潤性タイプのがんで、腫瘍が小さな段階から悪さをしてしまうので(膵臓後面には大きな血管〈門脈・動脈〉が、また膵臓周辺には豊富なリンパ管網や神経叢が存在しているので、容易に周囲に広がりやすいのです)、とにかく早期発見が大切です。